グレッグ・ハーディGreg Hardy、1988年7月28日 - )は、アメリカ合衆国の男性プロボクサー。元アメリカンフットボール選手、元総合格闘家。テネシー州ミリントン出身。

2010年から6シーズンに渡りNFLのカロライナ・パンサーズ、ダラス・カウボーイズでディフェンシブエンドとしてプレーし、プロボウルにも出場したトップ選手であったが、私生活のトラブル(後述)をきっかけに引退に追い込まれ、2017年に総合格闘技、2022年にボクシングに転向した。

来歴

高校時代はアメリカンフットボールのほか、バスケットボールや陸上競技の選手としても活躍した。卒業後はミシシッピ大学に進学し、通算39.5ロスタックル、26.5サックを記録。2007年にはオールアメリカンセカンドチームに選出された。

NFL時代

カロライナ・パンサーズ

2010年、NFLドラフト6巡目(全体175位)でカロライナ・パンサーズに指名されて入団。翌シーズンからスターティングメンバーに定着すると、2013年にはチーム記録タイの15.0サックを記録し、プロボウル、オールプロセカンドチームに初選出された。

しかし、2014年5月13日、元交際相手へのドメスティックバイオレンスの容疑で逮捕され、有罪判決を受けて60日間の執行猶予と18ヶ月の保護観察処分を命じられた。同年の開幕戦には出場したものの、第2週以降はロスター除外リストに登録され、シーズンの残り全試合を欠場した。ハーディは陪審員による裁判を求めて上訴したが、後に被害者との和解案が合意に達し取り下げられた。

ダラス・カウボーイズ

2015年、フリーエージェントになったハーディは、ダラス・カウボーイズと1年1,310万ドルの契約を結んだが、前年の事件によりNFLから10試合の出場停止処分(後に仲裁で4試合へ軽減)を課され、シーズンの序盤戦を欠場した。チームに復帰した後もミーティングへの遅刻やチームメイトとの口論などトラブルが続き、シーズン終了後に放出された。

2016年9月26日、コカイン所持の容疑で再び逮捕され、5,000ドルの保釈金を払い釈放された。

2017年に育成およびスカウトリーグのスプリングリーグ(TSL)に参加。2018年1月にアリーナフットボールのアメリカン・アリーナ・リーグ(AAL)のリッチモンド・ラフライダーズと契約した。

総合格闘技

2016年10月、ハーディは総合格闘家に転身する意向を明かした。それまで本格的な格闘技の経験はなかったが、翌年11月からアマチュア総合格闘技に出場すると、3試合連続で1Rノックアウト勝利を収めた。

2018年6月12日、Dana White's Tuesday Night Contender Seriesでプロデビュー。同じ元NFL選手のオーステン・レーンと対戦し、1R開始早々に左右のフックをクリーンヒットさせ、わずか57秒でKO勝利を収め、UFCとの契約を勝ち取った。試合後にUFC代表のダナ・ホワイトは、ハーディがUFC本大会に出場する前に数試合経験を積ませることを明かした。

2018年8月7日、再びDana White's Tuesday Night Contender Seriesに出場。テバリス・ゴードンと対戦し、試合開始から17秒でTKO勝ち。

UFC

2019年1月19日、UFC本大会デビュー戦となったUFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashawでアレン・クラウダーと対戦。1R終盤からスタミナ切れを起こすと、2Rに片膝をついた体勢のクラウダーの頭部に膝蹴りを当てる反則を犯し、失格負け。

2019年10月18日、UFC on ESPN: Reyes vs. Weidmanでベン・ソソリと対戦し、判定勝ちを収めるも、ハーディが第2ラウンドと第3ラウンド間のインターバルに喘息の吸入器を使用(NFL時代は使用が認められていた)したため、マサチューセッツ州アスレチック・コミッションによりノーコンテストに変更された。

2019年11月9日、UFC Fight Night: Zabit vs. Kattarでヘビー級ランキング7位のアレキサンダー・ヴォルコフと対戦し、0-3の判定負け。

2020年12月19日、UFC Fight Night: Thompson vs. Nealでマルチン・ティブラと対戦し、パウンドで2RTKO負け。

2022年3月5日、UFC 272でセルゲイ・スピバックと対戦し、パウンドで1RTKO負け。3連敗となり、この試合でUFCとの試合契約が満了したが、ハーディはUFCと再契約しないことを選択しフリーエージェントとなり、ボクシングへ転向した。

プロボクシング

2022年10月8日、プロボクシングデビューを果たし、マイク・クックに2RKO勝ちを収めた。

2023年2月17日、ベアナックル・ボクシングの団体「Bare Knuckle Fighting Championship」に出場し、ジョシュ・ワトソンに2RKO負けを喫した。

Team Combat League

1ラウンドのみの試合で対戦し、チーム対抗戦を行うプロボクシングリーグ「Team Combat League」に、DALLAS ENFORCERSのチームメンバーとして出場している。

2023年5月18日、DC DESTROYERSとの対抗戦に出場し、第9試合でノーマン・ニーリィに1RTKO勝ち、同日に行われた第18試合でダンテ・ホワイトに1R判定勝ち収めた。

2023年6月2日、LA TENGOOSEとの対抗戦に出場し、第6試合でアレクサンダー・フローレスに1R判定勝ちを収めるも、同日に行われた第17試合で同じアレクサンダー・フローレスと対戦し、1RKO負けを喫した。

2023年8月20日、オールスター戦にチームイーストのヘビー級代表として選ばれ、チームウエストのヘビー級代表マイケル・ハンターと対戦。1R判定負けを喫するが、オールスター戦としては171対170でチームイーストが勝利を収めた。

戦績

総合格闘技

プロ総合格闘技

アマチュア総合格闘技

ボクシング

プロボクシング

Team Combat League

ベアナックルボクシング

脚注

関連項目

  • 男子総合格闘家一覧
  • UFC選手一覧

外部リンク

  • Greg Hardy (@greghardyjr) - X(旧Twitter)
  • GregHardyJr (@greghardyjr) - Instagram
  • UFC 選手データ
  • 通算成績と情報 NFL.com, or ESPN, or Pro-Football-Reference (英語)
  • グレッグ・ハーディの戦績 - BoxRec(英語)
  • グレッグ・ハーディの戦績 - SHERDOG(英語)

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